uroko

築地市場を支える伝統を受け継ぐゴム長靴

世界一の市場規模を誇る築地市場。
昭和10年から歴史を経て、近年は外国人来場者と一般客で賑わい、また2017年には豊洲に移転して進化し続ける築地市場。
歴史ある築地市場の関係者や職人から長く愛され続けるブランドの長靴屋『伊藤ウロコ』5代目の伊藤嘉奈子さんにお聞きします。

image

お店の歴史を教えて下さい。

明治43年創業のオリジナル長靴専門店です。市場が日本橋にあったときから履物屋下駄商として営んできました。
昔は河岸でわらじ、下駄を履いていましたが、当時の河岸はぬかるみが多く、わらじは足が汚れてしまうため、下駄を改良し板割りぞうり(高下駄)をつくり販売しました。
明治時代後半から大正時代、アメリカからゴムが輸入され、2代目が「これからはゴム長靴の時代だ!」とオリジナル長靴の開発に、改革の一歩を踏み切りました。
当時ゴム長靴は非常に高価なもので、お米1俵と長靴一足を交換するくらいと聞いています。
3代目が和食を中心とした厨房、料理店で身につける白衣や布製品、帽子から水産用被服などに着手しました。
長靴をはじめ、上から下までプロが必要な靴と服が揃う店として取り扱い品目を拡大して、ウロコ印を商標登録しました。

image

現在は築地市場内に2店舗を営業しています。
7号館は業務用品はじめ、お土産品まで数多く取り扱っています。

image

1号館は定番ウロコ製品ほかオリジナルグッズを中心に、コンパクトながら独特の商品展開をしています。

image

取り扱い商品とこだわりはなんですか?

長靴、オリジナルTシャツ、河岸手ぬぐい、ターレット、市場のキャラクター品、キッズTシャツなどを取り扱っています。

image

「とっても丈夫で長持ち!ゴムが柔らかくて疲れにくい!」

ウロコ印の長靴はこだわりが詰まっています。

当店は天然ゴムを使い、手で張ってつくる昔ながらの日本製のオリジナルゴム長靴です。

image

長靴の底には、一般向けタイプと、市場ならではの特殊な耐油底タイプを用意しています。

通常のものは、使っていると底に穴が開き水が入りやすいものですが、ウロコ印は違います。

底部分にゴムがつまっているので(特殊全ゴム)水漏れがしずらく、クッション性もあるので疲れにくくなっています。

当店の長靴は基本的に「作業履き」。

市場や漁場や厨房等の環境、季節に対応した豊富な種類の長靴、ご利用いただくシーンに合わせて、適材適所でセレクトしていただけるよう心がけています。
長靴のことならお任せください。市場の「長靴アドバイザー」です。

image

作業服のユニフォーム、防寒着、前掛など市場で使う被服全般を取り扱っています。

市場の中にある店舗ですので、市場オリジナル品を作っています。
漢字魚キャップや 市場ターレット帽子は外国人のお客様にお土産として人気。おひとついかがですか?

好きな文字でオリジナルオーダーもできます。
海外のバイヤー様などにとても好評をいただだいています。

image

お仕事をするきっかけを教えて下さい。

卒業後、広告代理店に入社しその後出版業に携わっていました。
3代目の父(先代)が急逝したため、母が朝から築地の店に行くことになりました。
市場のなかでのいきなり女性経営者になり、娘からみても相当な苦労を感じましたね。
つらかっただろうな・・・と。
男社会のなかで そんな気丈な母をみて、家業を手伝おう!と決めました。
亡くなった父(先代)からも、「いつかは娘のお前が店で働いてくれたらなぁ」と言っていたのを思い出します。
私はものづくりが好きなので、長靴の開発ができるならいいなっと。(笑)。
入社してからは毎日が勉強でしたが、子どものころから自宅にも長靴がある生活でしたので長靴への愛着はひときわです!

image

『魚がし横丁』の広報を担当されていますが、名付け由来について教えて下さい。

『魚がし横丁』は 市場内の関連事業者のエリアの愛称ですが、現在は市場ブランドとして定着しています。
本来は、築地市場関連事業者営業所となりますが、漢字が多くとても長い名称ですよね。
そこでもっと親しみある、わかりやすい名称でお客様に愛着を持ってもらえれば・・・と広報室長はじめ諸先輩方が名付け、平成12年に商標登録をしました。
平成12年12月12日に都営交通大江戸線「築地市場駅」が開通しアクセスが良くなり、より賑わったと思います。

image

一番大変だだったことはなんですか?

築地に祖父母の家があり、幼い頃から築地市場にきていたとはいえ、はじめは世間一般と違う世界にやはり驚きました。(笑)
河岸の時間帯と一般の時間帯のずれが大きいので「魚河岸(うおがし)時間」に 体が慣れるまでがやはり大変でしたね。

image

これからやりたいことは何ですか?

和食文化が注目を浴びています。魚を使った料理はこれからも食べてほしいです。
築地市場は日本一の水産量を誇る市場ですから豊洲市場にうつっても、「魚河岸」の原点は 変わらないと思います。
私も市場人として伝統を受け継ぎ、時代にあった長靴をはじめ、「食」に関係する製品を取り扱っていきたいです。

image

店舗情報

●会社名 有限会社伊藤ウロコ
●住所 〒104-0045
東京都中央区築地5-2-1 場内1号館・場内7号館
●TEL 1号館 03(6908)1568(イイゴムヤ)※メール問い合わせはこちら

※本店はこちら
●TEL 7号館 03(3541)0464

●URL http://www.uroko-web.com/home.html

この記事を書いた人

小野沢 洋行

駒沢大学を卒業後
某弁当屋チェーンに入社
店長を歴任後にSV(スーパーバイザー)を経験
そこで得ることのできた作り手の安心・安全な食を提供する喜びや思いとお客様の笑顔を繋げる素晴らしさを、次のお子様の世代にまで発信し続けていきたいと考え、退職後に食応援アドバイザーとして活動中。

食応援アドバイザー 小野沢 洋行のブログはこちら